特別支援教育の中では、「視覚支援」の大切さがよくとりあげられます。「視覚支援」といっても、知らない人には、何のことかわかりませんよね。 言語理解が困難な子どもにいくら「言葉」で伝えようとしても難しい。ところが絵や写真で示すと,とたんに理解が進む場合があります。このページでは、視覚支援のための物品整理ラベルをダウンロードできるようにしました。
中身を想像することは難しい
自閉的な傾向がある子ども(あるいは大人も)の中には,想像するということが難しいことが多い場合があります。
自ら「アスペルガー症候群」であることを公言しているニキリンコさんは,「自閉っ子、こういうふうにできてます!」(花風社)において次のように述べられています。 「わたし、スカート怖くてはけないんです。―中略―スカートって足がなくなるから」 見えないものを想像することの困難さを表しています。
引出しの中身,自閉的スペクトラムでなくてもすぐ忘れてしまい,どこに何が入っているか何度も引出しを開けなければなりません。片付けるときも所定の引き出しに直せなくて,引き出しがごちゃごちゃと大変なことになります。
そこで,引き出しの中に何が入っているかを開けなくても見えるように「イラストや写真」と「文字」で表すのはどうでしょう。ここでポイントとなるのが文字だけでなく、イラストや写真を合わせて表示するということです。このことで、文字情報が苦手な子にとっても抵抗なく理解できます。こういった手立ては、特別に支援の必要な子にとってだけではなく、通常のクラスでも有効でしょう。
視覚支援用物品整理ラベルのダウンロード
引き出しや整理箱の中身をわかりやすく視覚支援するためのラベルを用意しました。A4版のプリンター用シール用紙に印刷して、点線で切って使って頂ければと思います。比較的手に入りやすいエーワン ラベルシール 12面 22シート 72312を用意して頂ければ、ひとつのラベルにひとつの物品が収まるように印刷できて切る手間が省けます。この場合は、点線のないものを印刷に使ってください。
注)プリンターによってはズレが生じる場合があります。その際は、印刷設定で微調整をお願いいたします。
ところで、物品の呼び名が、普段お使いのものと違う場合があるかと思います。その場合は、Wordファイルも用意しておりますので、文字を変更してください。さらに、物品そのものを変更して別の写真やイラストに差し替えたり、同じ物品を複数作ったり、不要なものを削除したりもWordファイルを使えば可能です。また、物品の追加用に白紙(ラベル用の枠のみ)のページもありますので、必要な場合はお使いください。
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